一般企業における心理カウンセラーの職場特徴、心理職と仕事内容について

一般企業に従事する心理カウンセラーの役割

 産業構造の変化、顧客ニーズの多様化、労働人口の減少による過重労働、介護問題などに加え企業では終身雇用制度が崩れ能力評価主義に移り変わってきた現在の労働環境を反映してか、心理カウンセラーの需要が高まっています。

一般企業で働く心理カウンセラーの役割は、従業員のメンタルヘルス管理に関わる場合と、社員のキャリア形成や能力開発支援に関わる場合の2パターンがあります。

社員のメンタルヘルスに関わる心理職の仕事

 少子高齢化による慢性的な人手不足、顧客サービスの多様化に加え、業績結果に基く能力評価重視など厳し雇用環境下にある状況を反映し、職場で働く労働者は大きなストレスを抱え込み様々な問題が起こるようになってきました。

このような社会状況においては、自らの仕事の取り組み方やキャリアを考え直す方も多くなっています。

 また、改正労働安全衛生法が2015年末月よりスタートし、勤務形態に関係なく50名以上の労働者を雇用している会社は、年1回ストレスチェックを行い労働基準監督署への結果報告が義務化されました。

そのこともあり、企業内に社員相談室を設置し、従業員のメンタルヘルス(精神衛生管理)やストレスの原因となる職場問題に取り組む会社も多くなっています。

ちなみに、労働安全衛生法は、労働者の健康を守り、快適で安全な職場環境を築いていくことを目的とした法律です。

労働安全衛生法の指針では、社員の健康を確保したり増進するという役割りを担う心理相談担当者の配置が求められています。

社員のキャリア形成や能力開発に関わる心理職の仕事

 大手企業では従業員の能力開発や人材育成を行う企業も多くなっており、心理カウンセラー職として雇用したり、外部委託する会社も増えています。

中小企業の場合は、人事担当者がカウンセラー業務を兼任しているところが多くあります。

また、職業に関する経歴をキャリアと呼びますが、この意識の高い人は、一つの職場に固執せず明確に目標を設定し経験を重ねて経歴を築いて行きます。

逆にキャリア意識の薄い人は、職を失った場合に行き場がなくなり困り果ててしまうことも少なくありません。

有益なキャリアを積み上げるには、仕事以外でも役立つ資格取得を目指しスキルを身に付けることが最も有効な手段だと言えます。

一般企業に関わるカウンセラーの種類

 雇用の流動化に対応できるよう厚生労働省では、各企業がキャリア・コンサルタントを有効活用することを推奨し、人材養成するための助成制度に基づいた助成事業も行っています。

これらの業務に携わる資格には、心理相談担当者(心理相談員)、キャリア・カウンセラー、産業カウンセラーなどが該当します。

心理相談担当者(心理相談員)の場合は、企業に適用される労働安全衛生法の努力義務として定められているスタッフのことですが、社員相談室が設けられ、社員のメンタルヘルス管理や心理的援助を行い、心と身体の健康つくりを担います。

キャリアカウンセラーや産業カウンセラーは、企業に従事する社員のキャリア開発や心理的援助を行う専門職ですが、社会環境や産業構造の変化により誕生した典型的なカウンセラー資格です。

民間人材サービス企業に従事する心理カウンセラーの役割

 心理面を対象とした支援サービスは目に見えないことから、費用対効果が分かりにくく福祉的要素が強いこともあり、金銭的な見返りを求めにくかったことも影響して公務員採用されたカウンセラーが中心となって活動してきた経緯があります。

ですが、政策により民間企業の力を活用する流れが進み、公務員という立場の採用枠は減少しているため、民間のサービス企業に心理職の活躍の場が広がっていくことが予想されます。

民間人材サービス企業が行うサービス内容には、主に次のようなものがありますが、将来的にはますます多様化していくことが予想されます。

  • 転職や再就職活動の支援サポート
  • 心理面を考慮した能力開発
  • カウンセリングの委託代行

 産業分野に従事する心理カウンセラーは、企業で実務経験を積み現場の状況を理解しカウンセリング技術を習得した人が多く、大学で心理学を専攻し社会経験も少ない方はほとんどいないというのが大きな特徴です。

何故なら社会経験もなく現場の実態もわからない者が、多様な問題を抱える労働者のカウンセリングに応じ対処していくには現実的に無理があるからです。

人材サービス企業の種類と職場

 業界の流れや顧客ニーズに即した人材を募集し人的資源を活用したい、社員のストレス軽減を図り、事業を発展させたいという考えは、どのような企業でも抱いている共通課題です。

そこで、産業分野で活躍できる産業カウンセラー、キャリア・カウンセラー(キャリア・コンサルタント)などの専門職が求められています。

また、キャリア・コンサルタントの仕事に就く場合は、コーチングという手法も大いに活用できます。

これは、社員の能力開発、会社組織を活性化させることを目的として、企業組織に所属する者を対象とした現場で即効性が期待できる有効な技法です。

人のヤル気を促すことに繋がる手法であるため、経営や管理の立場にある者がコーチングを受けたり、手法を学んだりするケースが多くなっています。

アウトプレースメント会社

 大企業でリストラや人員整理を行うことは少なくなく、アウトプレースメント会社では、対象となった従業員の再就職活動を支援しています。

キャリア・カウンセラーの主な職場になりますが、リストラされた労働者は生活に大きく影響するため、早期に再就職先を提供し入職させる必要があるので、厳しい職場でもあります。

従業員支援会社

 従業員支援会社では、カウンセリングや従業員支援プログラム(EAP)などのメンタルヘルス管理を行っています。

EAPとは、1984年にアメリカ政府が公式規定を策定し普及したプログラムで、企業に従事する労働者の心の健康を管理するためのものです。

職場における人間関係や転職や人事異動などによる職場環境の変化などでストレスや悩みを抱える社員の心理面を支援し、トラブルの未然回避、ヤル気やモチベーションの向上を促すことを目的としたプログラムです。

人材開発会社

 人材開発会社とは、画期的な人材開発モデルを開発し、その手法を各企業に提供し収益を得ている企業のことで、主な業務には次の種類があり、産業分野における貴重なカウンセラー職域の一つです。

  1. モチベーション(やる気)を促がす:
    ・仕事や業務への動機づけ
  2. コミュニケーション技術を習得させる:
    ・対人関係能力の開発
  3. キャリア形成を支援する:
    ・キャリア開発
  4. 心理的側面から適材適所を調査する:
    ・リーダーシップ能力の開発
    ・チームワーク能力の開発

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